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「AINO AALTO(アイノ・アールト)展」 ギャラリーエークワッド

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ギャラリーエークワッド
「AINO AALTO(アイノ・アールト) Architect and DesignerーAlvar Aaltoと歩んだ25年」
8/12~10/31



ギャラリーエークワッドで開催中の「AINO AALTO(アイノ・アールト) Architect and Designer」を見てきました。
 
フィンランドを代表する世界的建築家アルヴァ・アールトの妻、アイノ・アールトもまた、優れた建築家でありデザイナーでした。

1894年生まれのアイノ。アルヴァの4歳年上でした。2人が出会ったのは1924年です。アルヴァの建築事務所を訪ねます。よほど相性が良かったのでしょう。同年に結婚。ハネムーンはイタリアでした。以来、生涯に渡って互いの制作を補完し、時に協働しました。

まず目を引くのはアールト夫妻の自邸のリビングの再現です。家族と過ごすために建てられた別荘の模型もあります。ほかに照明器具やスケッチが加わります。これまで殆ど公開されてこなかった資料も少なくありません。

アイノは「日常生活こそデザインされなくてはならない」と考え、アルヴァの作品に「暮らしを大切にする」という観点を加えたそうです。*「」内は解説より

よって使い勝手の良さ、ないし優しさや柔らかさもキーワードと言えるかもしれません。後にアイノはアルヴァらとともにメーカー、アルテックを立ち上げます。暮らしと深く関わる家具のデザインも行いました。

一部展示の撮影が出来ました。



丸いテーブルセットもアルテックのものです。テーブル上にはガラス器も並んでいます。もちろんアイノの作品です。名は「ボルゲブリック」。円形の波を意味します。確かに表面に曲線が波打っていました。1936年にミラノトリエンナーレでゴールドメダルを受賞したアイノの代表作でもあります。



ヘルシンキの目抜き通りにあるというレストラン、サヴォイのインテリアもアイノが担当しました。家具は先のアルテック製です。テラス席も設けられたそうです。



そのレストランも再現。椅子には座ることも出来ます。佇まいは至極簡素です。シンプルでかつ温かみがあります。奇をてらうところがありません。



レストランのためにデザインされた花瓶はMOMAのコレクションにもなりました。アイノはさらにタバコの煙を吸い込む吸気口のルーバーも設計。現在でもほぼオリジナルのまま営業されているそうです。



アイノの業績に着目した展覧会は、日本はおろか、母国フィンランドでも行われていません。貴重な機会と言えるのではないでしょうか。

「Aino Aalto アイノ・アールト/TOTO出版」

カタログに準じる冊子が製作中でした。住所にお金を添えると後日、郵送していただけるそうです。



土日祝日はお休みです。10月31日まで開催されています。

「AINO AALTO(アイノ・アールト) Architect and DesignerーAlvar Aaltoと歩んだ25年」 ギャラリーエークワッド
会期:8月12日(金)~10月31日(月)
休廊:土曜・日曜・祝日。及び8/15〜8/19。
時間:11:00~18:00。*最終日は17時まで。
料金:無料。
住所:江東区新砂1-1-1 竹中工務店東京本店1階
交通:東京メトロ東西線東陽町駅3番出口徒歩3分。

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